リロケーションのメリットと注意点は？

数年単位で自宅を空ける事情がある場合、リロケーションというシステムを利用すれば家賃収入や住まいのダメージを抑えられるといったメリットがあります。こちらではそういったメリットを具体的に解説すると同時に、気を付けたいポイントも紹介していきます。

リロケーションを行うメリット

空き家であっても固定資産税や住居維持費は生じます。空き家のままであれば支出が増えるだけですが、リロケーションで自宅を貸し出せば家賃収入を得られます。住まいの維持費やリロケーション会社への手数料などに充てる以外の収入は、貯蓄することができます。

人の住んでいない建物は、換気ができず、湿気がこもりやすくなるため経年劣化が進みやすいと言われています。リロケーションで人が住めば、借主が換気や掃除を行ってくれるので空き家状態よりもダメージを抑えることができます。

人気のない空き家は空き巣に狙われやすく、盗みに入られてもそのまま放置されてしまいます。しかし、リロケーション会社と契約すれば、入居者が見つかるまではリロケーション会社が管理し、借主が入れば入居者が管理してくれます。

また、ネズミがケーブルをかじることによる漏電火災や空き家を狙った放火などのリスクも少なくなるでしょう。

自分がオーナーとなり直接入居者に貸し出した場合は、家賃滞納や近隣とのトラブルなどオーナー自身が対応しなくてはなりませんが、リロケーション会社と契約すれば、基本的にリロケーション会社が対応をしてくれるので煩わしさがありません。

住宅ローンは自己居住用の不動産に対する融資であるため、住宅ローン返済中の住宅を第三者に貸し出す場合は、事前に金融機関の許可が必要です。リロケーションをする場合、金融機関から投資用ローンへ借り換えを求められることもあります。

借家契約には「普通借家契約」と「定期借家契約」の2種類あります。前者は定期的な契約更新があり、後者は契約期間が満了になった時点で契約更新されることはありません。リロケーションの場合、転勤などの理由で自宅を貸し出すわけですから、「定期借家契約」を交わすことになります。

期間限定の契約は入居者にとってデメリットである場合が多いため、賃料は相場よりも安くなりやすい傾向があります。

不動産から得られる所得が発生すれば、不動産所得として確定申告をしなくてはなりません。面倒ですが、確定申告を行わないと追徴課税を徴収されるので注意が必要です。