自宅から遠く離れた場所に転勤する場合、持ち家の運用方法には以下の4つの選択肢があります。
人が住まない住居は、湿気や害虫・害獣の発生、埃などであっという間に傷んでしまいます。
このため、将来的に戻れる見込みがあるときは、持ち家を人に貸すのがおすすめです。
定期借家契約を結ぶことで、2年や6年など、一定の期間を決めて自宅を人に貸すことができますし、契約期間が終了した後に、確実に借り主に退去してもらえます。
人に貸すメリットは、持ち家の維持管理を入居者がやってくれる点です。
人が住んでいれば不審者も寄り付きにくくなり、放火や不法侵入、盗難などを防ぐことができるでしょう。
もちろん、借り主が見つかれば家賃収入が得られます。家賃収入を住宅ローンの支払いに充てられるなど、経済的なメリットが大きい点がメリットです。
もし人に貸すなら、賃貸ではなくリロケーションがおすすめです。
リロケーションとは、「転勤期間中だけ家を貸し出せる」仕組みのことです。
賃貸と違い、期間を指定できることが転勤者にとって大きなメリットです。
定期借家契約を結ぶことで、契約期間が終了した後に、確実に借り主に退去してもらえます。
リロケーションについて詳しくは「リロケーションとは・基礎知識の解説」ページをぜひご覧ください。
転勤先からいつ戻れるかわからないときや、数年単位での転勤が確定している場合は、持ち家を保有し続けるよりも売却してしまった方がいいかもしれません。
家の価値は基本的に経年とともに下がっていくため、あとから売却するよりは、早めに決断したほうが高く売れる可能性があります。
売却のメリットは、毎月の支払いや、面倒な事務処理から開放されることです。
持ち家を所有しつづける間、ローンはもちろん、固定資産税や自治会費などを支払い続けなくてはなりません。
しかし、売却すれば支払う必要がなくなる上、高く売れれば得する可能性も十分にあります。
また、もし転勤期間が短くなっても、過去の持ち家に縛らず柔軟に対応することができます。
ただし、条件に合った売却が出来るとは限らない点はデメリットです。
売却価格が住宅ローンの残債を下回っている場合、足りない金額は自己資金で支払わなくてはなりません。
よって、ある程度自己資金のない人には厳しいでしょう。
「売却はしたくない、人に家を貸すのも気が進まない」という人は、しばらく空き家にしておくのも一つの手段です。
転勤の期間がそこまで長くない場合は、検討しても良いでしょう。
空き家にしておくメリットは、いつでも自分のタイミングで運用ができることです。
別宅として友人を招いたり、作業スペースとして使ったりすることもできます。
デメリットは、所有している間ずっと住宅ローンや管理費、修繕積立金などを支払い続けなくてはならない点です。
期間が長引くほど転勤先とマイホームの二重支払いが厳しくなるでしょう。
また、空き家は不審者の侵入や放火リスクなども高まるため、あまり現実的ではありません。
しばらく空き家にしておく場合は、留守宅管理を親戚や知人、留守宅の見回りサービスを提供している会社に頼むのがおすすめです。
留守宅を管理する方法には、
などさまざまな方法があります。
特におすすめなのが、管理会社に依頼する方法。
定期的にプロが留守宅を巡回して、通気・換気、通水、清掃、郵便物の回収、雨漏りの確認、メンテナンス確認などを行ってくれます。
持ち家の状態を保ちながら維持できるので、途中で気が変わって売却する場合も柔軟に対応することができます。
警備会社による留守宅管理・見回りサービスの内容や費用はこちらのページでまとめています。
お子さんの学校やパートナーの仕事の都合などで家族全員での引っ越しが難しい場合は、単身赴任という選択肢もあります。
転勤先がそこまで遠くないなら、週末に帰宅することもできますし、家族が住んでいれば、家が荒れる心配もありません。
住宅ローン控除も継続して適用になります。
ただし、経済負担が重くなる点はデメリットです。
転勤先と自宅との二重生活になるため、転勤先の家賃や光熱費などを会社が補助してくれない場合、家計への影響がかなり大きくなってしまうでしょう。
当メディアは1975年に創業したZenken株式会社が運営・制作しています。WEBマーケティング戦略やメディア制作・運用のノウハウなどのサービス提供し、8,000以上のサイトを構築。
不動産業界のサイト制作数も多く、今回は転勤者にとっての心強い味方である“リロケーション”の認知向上のためのメディアを、「住まいの情報館(株式会社D2)」監修の元、制作しました。
転勤の辞令が出て、悩みを抱えるご家族の力になれば幸いです。