海外赴任が決まったとき、多くの方が悩むのが「単身で行くか」「家族を帯同するか」という選択です。キャリアにとっても人生にとっても大きな節目となる海外赴任。だからこそ、多くの方が不安や迷いを感じるものです。
単身赴任を選べば、家族の生活環境を守りながら身軽に動ける一方で、家族との距離ができてしまう心配もあります。家族帯同なら異国での生活を一緒に楽しめる反面、現地での教育や医療体制、パートナーのキャリアなど考えるべき点も増えてきます。
この記事では、それぞれのメリット・デメリットや判断のポイントに加えて、よくある疑問にもお答えします。
単身赴任とは、家族を日本に残し、本人だけが海外に赴任するスタイルです。赴任期間が1〜3年程度と比較的短い場合や、子どもの進学のタイミング、パートナーの仕事の都合などで家族の帯同が難しいときに選ばれることが多いです。
住まいは会社が手配した現地住居を利用し、日本と現地を行き来しながら生活するケースもあります。会社によっては年に数回の帰国費用を補助してくれることもあります。
家族帯同とは、配偶者や子どもなど家族と一緒に現地で暮らすスタイルです。赴任期間が長期に及ぶ場合や、現地の治安・教育・医療体制が整っている地域では、この選択をするケースが増えます。
家族とともに生活の基盤を現地に置けるため、家庭のつながりを維持しやすい一方で、住環境や教育環境の整備、家族のビザ取得など、準備や対応すべきことも多くなります。
単身赴任の最大のメリットは、家族の生活環境をそのまま保てる点です。たとえば子どもが受験期だったり、配偶者が仕事を続けていたりする場合でも、日本での生活を継続できます。引越しや学校の転校といった負担がないため、家族への影響を最小限に抑えることができます。
また、本人ひとりでの赴任であれば、荷物も少なく、住まい探しや生活準備も比較的シンプルです。赴任期間の変更や、突発的な異動にも柔軟に対応できるなど、フットワークの軽さは大きな強みといえるでしょう。
さらに企業によっては、単身赴任者に対して手当や住宅補助、年に数回の帰国費用の支給など、経済的なサポート制度が整っている場合もあります。2拠点分の生活費がかかることを前提に、配慮されていることが多いのも特徴です。
単身赴任は、家族と離れて暮らすことになるため、寂しさや孤独を感じる場面が多くなります。特に子どもが小さい家庭では、成長の過程を直接見守れない寂しさや、家庭内の出来事にリアルタイムで関われないもどかしさを感じることもあるでしょう。
また、家事や健康管理もすべて自分でこなす必要があります。日本にいるときは家族で分担していたことも、一人で担うことになり、体調を崩したときやトラブルが起きたときには不安を感じやすくなります。
さらに、赴任先と日本の家族の間で生活を維持するため、航空券代や一時帰国費用、通信費(Wi-Fi環境や国際通話など)といった追加出費が想定以上にかさむこともあります。会社の補助があるとはいえ、2拠点生活ならではの金銭的な負担には注意が必要です。
家族帯同の最大の魅力は、海外赴任中も家族と一緒に生活を送れることです。新しい土地での暮らしは何かと不安も多いものですが、家族がそばにいることで日常に安心感が生まれます。週末や休日には一緒に現地を観光したり、異国の文化を楽しんだりと、家族での思い出も自然と増えていきます。
また、特にお子さんにとっては、多様な価値観や文化に触れる機会となり、語学や国際感覚が身につくチャンスにもなります。現地校やインターナショナルスクールに通うことで、将来的な選択肢の幅が広がることも期待できます。
そしてもう一つのメリットは、精神的な安定です。単身赴任に比べて、仕事のストレスや生活の不安を家族と分かち合える環境は、赴任者本人にとっても大きな支えとなります。
家族帯同を選ぶ際にまず考慮すべきなのが、配偶者のキャリアや仕事です。帯同によって退職や休職を余儀なくされるケースも多く、日本で築いてきた職場でのキャリアや人間関係を一度手放さざるを得ないこともあります。また、帯同中の就労が制限される国もあるため、現地での再就職が難しい場合もあります。
子どもの教育面でも不安はつきものです。現地校・インターナショナルスクール・日本人学校といった選択肢の中から、自分たちに合った学校を見つける必要がありますが、言語やカリキュラムの違いから、子どもがなじめるまでに時間がかかるケースも少なくありません。
さらに、帯同には住まいの確保やビザ取得、保険加入、家財の輸送など、さまざまな準備が必要です。国や地域によっては、日本と比べて生活費が高額になることもあり、家計に与える影響も事前に把握しておく必要があります。
単身赴任と家族帯同、どちらが正解というものではなく、家族の状況や赴任先の環境によって最適な選択は変わってきます。ここでは判断時に参考にしたい代表的なポイントをまとめました。
Q.「単身赴任でも、家族が一時的に現地を訪れることはできますか?」
A.可能なケースが多いです。観光ビザや一時滞在ビザを利用して、数週間〜数か月程度の滞在ができる場合があります。ただし、国によってビザの種類や滞在期間の上限が異なるため、事前に調査・手続きを行うことが必要です。
Q.「家族帯同にかかる費用はどれくらい?会社は負担してくれる?」
A.企業によって異なりますが、家賃補助や帯同手当、子どもの学費補助などを支給してくれるケースがあります。ただし全額補助とは限らず、一部自己負担が発生することも。帯同を検討する際は、会社の海外赴任規定をしっかり確認することが大切です。
Q.「帯同から途中で単身赴任に切り替える、またはその逆はできますか?」
A.可能な場合もあります。
ただし、ビザの再申請や住居の変更、子どもの学校手続きなどが必要になるため、手間と費用がかかることを想定しておくと安心です。 特に帯同先での家族の生活がうまくいかない場合など、柔軟に見直すことも視野に入れておくと良いでしょう。
Q.「現地での医療や緊急時の対応が心配です…
A.大使館・総領事館が情報提供や支援を行っているほか、企業によっては現地医療機関との提携や日本語対応の医療サポート窓口を用意している場合もあります。 また、海外旅行保険や医療保険の内容も事前に確認しておくことをおすすめします。
Q.「家族帯同の場合、今の持ち家はどうなりますか?」
A.主な選択肢は、空き家にする/売却する/人に貸す、の3つです。
もし海外赴任が2~3年程度で、将来的にその家に戻りたい気持ちがあるなら、人に貸すのがおすすめです。賃貸に出せば家賃収入を得られるうえ、空き家のまま放置するよりも住宅の劣化を防げます。「期間を限定して貸し出す“リロケーション”という仕組みを利用すれば、赴任終了後にスムーズに自宅へ戻ることもできます。
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